STマイクロエレクトロニクス、車載・産業機器の部品コスト削減に貢献する絶縁型降圧コンバータを発表
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STマイクロエレクトロニクス(NYSE:STM、以下ST)は、絶縁型降圧レギュレータの設計に最適な絶縁型降圧コンバータ「A6986I」および「L6986I」を発表しました。これらの製品は、幅広い入力電圧範囲と低暗電流を特徴とし、車載および産業機器において最大5Wで優れた堅牢性と電力効率を実現します。
絶縁型の降圧トポロジは、レギュレーションされた非絶縁型の1次側電圧と1つ以上の絶縁型2次側電圧が必要なシステムにおいて、部品コストの大幅な削減に貢献します。2次側電圧は、変圧器の巻数比によって調整するため、調整用のフォトカプラは不要です。主に、非対称の絶縁型電源レールが必要なSiC MOSFETおよびIGBTのゲート・ドライバの駆動や、RS-232、I2C、SPIなどの絶縁型インタフェースへの電力供給などに適しています。
A6986Iコンバータは、AEC-Q100のグレード1に準拠しているため、車載用オンボード・チャージャ(OBC)や電気自動車 / ハイブリッド自動車(EV / HEV)のトラクション・ドライブなどに最適です。100%のデューティ・サイクルと4V~38Vの幅広い入力電圧範囲を備えており、車載システムのコールド・トランクおよびロード・ダンプに対応しています。産業グレードのL6986Iは、モータ・ドライバ、太陽光発電用パワー・コンディショナ、無停電電源装置(UPS)、溶接機などに最適です。
両製品ともに、ピーク電流モード制御による強制PWMモードで1次側出力電圧を調整します。1次側の負電流制限値が拡張されているため、柔軟性が非常に高く、標準的な変圧器の巻数比を使用して2次側電流を最適化することができます。また、プログラマブル・ソフトスタート機能が搭載されているため、高い信頼性を実現すると共に、パルス・バイ・パルスの電流検知機能によって1次側の定電流保護が可能です。電流検知機能は、待機時間があらかじめ300nsに設定されているため、変圧器の漏れインダクタンスによる振動をフィルタリングでき、安定性に優れたハイサイド・スイッチングが実現します。さらに、過電圧保護およびサーマル・シャットダウン機能も搭載されています。外部同期用のピンにより、スイッチング周波数の設定が可能です。
また、シングル出力 / デュアル出力の車載用コンバータ開発を加速させる2つの評価ボード「STEVAL-A6986IV1」(絶縁型、出力18V~-4.5V)および「STEVAL-A6986IV2」(絶縁型、単一5V出力)も提供されています。両ボードの電圧は、外付け部品を使用して調整することも可能です。
L6986I(産業グレード)の単価は、1000個購入時に約1.00ドルです。A6986I(車載グレード)の単価は、1000個購入時に約1.87ドルです。両製品ともに現在量産中で、熱効率に優れたHTSSOP-16パッケージで提供されます。また、評価ボードも入手可能です。
詳細については、ウェブサイトをご覧ください。