STマイクロエレクトロニクス、ゲート・ドライバとGaNトランジスタ内蔵SiPを搭載した250W共振コンバータのリファレンス設計を発表
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STマイクロエレクトロニクス(NYSE:STM、以下ST)は、250W共振コンバータのリファレンス設計「EVLMG1-250WLLC」を発表しました。このリファレンス設計は、シリコン・ベースのハーフブリッジ・ゲート・ドライバと、2つのGaN(窒化ガリウム)パワー・トラジスタを内蔵した高集積のシステム・イン・パッケージ(SiP)「MasterGaN」を搭載し、電力密度と電力効率の向上、設計の簡略化、および製品開発期間の短縮に貢献します。
EVLMG1-250WLLCは、基板外形が100 x 60mm、部品の最大高さが35mmの250W共振コンバータで、1個のハーフブリッジ・ゲート・ドライバ「STDRIVE」と2個の650Vノーマリー・オフ型GaNパワー・トランジスタを1パッケージに集積したMasterGaN1を搭載しています。2個のGaNパワー・トランジスタは、タイミング・パラメータのマッチングがとられており、150mΩのオン抵抗(Rds(on))と10Aの最大電流定格を備えています。ロジック入力は、3.3V~15Vの信号と互換性があります。
MasterGaN1は、最大400WのAC-DC電源、DC-DCコンバータ、およびDC-ACインバータで使用される高効率ソフト・スイッチング・トポロジ(共振 / アクティブ・クランプ・フライバック / フォワード / ブリッジレス・トーテムポールPFC(力率補正回路)など)に最適です。
1次側は、GaNパワー・トランジスタの高い電力効率を活用し、ヒートシンクなしで動作可能です。また、GaNの優れたスイッチング性能により、従来のシリコンMOSFETより高い動作周波数で使用できるため、小型の磁性部品とキャパシタで高い電力密度を実現すると共に、部品点数の削減に貢献します。
EVLMG1-250WLLCは、定格400V電源用に設計されており、24V/10Aの出力を提供し、94%を超える最大効率を実現します。MasterGaN1に内蔵された安全機能により、コンバータの出力は短絡と過電流から保護されています。また、ブラウンアウト保護と入力電圧検出機能を備えているため、複数のDC-DCコンバータを使用したシーケンス制御が可能で、低電圧状態におけるモータの始動を防止します。
MasterGaNファミリの製品は、対称構成と非対称構成を含む、ピン配置互換性を持つ高集積SiPで、薄型のGQFNパッケージ(9 x 9mm)で提供されます。搭載されている回路の定格は最大650Vで、パッケージは高電圧パッドと低電圧パッドの間で2mm以上の沿面距離が確保されています。また、さまざまな定格電力の製品が提供されているため、ハードウェアの変更を最低限に抑えつつ、柔軟な設計が可能です。
EVLMG1-250WLLCは、STのウェブサイトまたは販売代理店から入手可能で、価格は約230.00ドルです。
詳細については、ウェブサイトをご覧ください。