STマイクロエレクトロニクス、GaNのイノベータであるExagan社の過半数株式を取得
高周波数・高パワーの車載 / 産業 / コンスーマ機器に向けて、STのGaNに関する専門性、ロードマップおよびビジネスを強化
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多種多様な電子機器に半導体を提供する世界的半導体メーカーのSTマイクロエレクトロニクス(NYSE:STM、以下ST)は、フランスのGaN(窒化ガリウム)のイノベータであるExagan社の株式の過半数を取得する契約に署名したことを発表しました。これにより、STは、Exagan社のエピタキシャル成長に関する専門性、製品開発やアプリケーションのノウハウを活用し、車載 / 産業 / コンスーマ機器に向けた、パワーGaN製品のロードマップとビジネスを拡大・加速させることができます。また、Exagan社は、引き続き同社の製品ロードマップに沿って開発を進めるとともに、製品展開においてSTのサポートを受ける予定です。
今回の株式取得の条件は公表されていません。株式取得の完了には、フランス当局による通常の承認を取得する必要があります。また、署名された契約には、Exagan社の過半数株式の取得を完了した24ヶ月後にSTによる残りの少数株式の取得も含まれています。この株式取得は、手元資金で賄われます。
STの社長 兼 最高経営責任者(CEO)であるJean-Marc Cheryは、次のようにコメントしています。「STはこれまで、SiC(炭化ケイ素)技術を強力にリードしてきました。これに加え、きわめて将来性のある新材料のGaN技術を強化することで、車載 / 産業 / コンスーマ市場におけるパワーGaN製品の普及を加速させます。Exagan社の過半数株式の取得は、STのパワー半導体に関する世界的なリーダーシップ、長期的なGaN製品ロードマップ、エコシステムおよびビジネスを強化するさらなるステップで、ツール工場(フランス)で進めているCEA-Letiとの共同開発、ならびに先日発表されたTSMCとの協力に続くものです。」
GaNは、SiCと同じワイド・バンドギャップ(WBG)材料に属しています。GaNベースの製品は、Siベースのトランジスタに比べて高い電力効率と電力密度を持ち、高周波数動作が可能です。これにより、省電力化とシステム全体の小型化を実現し、パワー・エレクトロニクスに大きな進歩をもたらします。サーバおよび通信・産業機器向けの力率補正回路(PFC)やDC-DCコンバータ、EV用オンボード・チャージャ、車載用DC-DCコンバータなどのほか、電源アダプタのようなパーソナル電子機器も含め、幅広いアプリケーションに対応します。
2014年に設立されたExagan社は、グルノーブル(フランス)に本社を置き、パワー・エレクトロニクス業界においてSiベースの技術からGaN-on-Si技術への移行に注力しています。同社のGaNパワー・スイッチは、標準的な200mmウェハ工場で製造できるよう設計されています。
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- 株式取得を完了できない可能性(何らかの前提条件の結果、完了できない場合を含みます。)
- 株式取得によって見込んでいた利益を実現できないリスク
- 株式取得後にExagan社の従業員の雇用を維持することの難しさ
- 設備の拡張、プロセス及びノウハウの移転の難しさ
- 当社経営陣の関心が当社事業以外へと移ること
- 当社の業界及び事業に関する競争並びにその他のリスク要因の影響(詳細は米国証券取引委員会に当社が提出する書類に随時記載されます。)
*2020年3月5日にジュネーブ(スイス)で発表されたプレスリリースの抄訳です。