search-history

ブックマーク

ホーム > ニュースルーム > すべてのニュース > QuoblyとSTマイクロエレクトロニクス、大規模量子コンピューティング・ソリューションの実現に向け量子プロセッサの製造を加速する戦略的協力を発表

QuoblyとSTマイクロエレクトロニクス、大規模量子コンピューティング・ソリューションの実現に向け量子プロセッサの製造を加速する戦略的協力を発表

  • 協力を通じてSTの28nm FD-SOI(Fully Depleted Silicon on Insulator)商用半導体量産プロセスを活用し、コスト競争力のある大規模量子コンピューティング・ソリューションを実現
  • STとQuoblyは、2027年までに第1世代の商品化を目指し、材料開発やシステム・モデリングなどの応用が可能な市場を狙う
article image

報道関係者お問い合わせ先

Quobly
Andrea Busch
Tel : +33 6 62 76 05 22
andrea.busch@quobly.io

IR関係者お問い合わせ先

Jérôme Ramel
EVP Corporate Development & Integrated External Communication
Tel: +41 22 929 59 20
jerome.ramel@st.com

多種多様な電子機器に半導体を提供する世界的半導体メーカーのSTマイクロエレクトロニクス(NYSE:STM、以下ST)は、最先端の量子コンピューティング技術を持つスタートアップ企業のQuoblyと、量子プロセッサ・ユニット(QPU)の量産化に向けた革新的な協力を発表しました。この協力は、STの先進的な半導体プロセス技術であるFD-SOIを活用することで、コスト・パフォーマンスに優れた大規模量子コンピューティングを実現し、両社を次世代コンピューティング技術のリーディング企業に位置づけるものです。

 

Quoblyは、2031年までに100万量子ビットの壁を突破し、製薬、金融、材料科学、気候や流体力学のシミュレーションを含む複雑なシステム・モデリングなど、幅広い応用を目標にしています。両社は、FD-SOIに関する共通の専門性を活用することで、研究開発コストを低減しながら、拡張性に優れた低コストの量子コンピューティング・プロセッサに対する市場の要求に取り組み、量子コンピューティングのブレークスルーを実現することを目指しています。

 

Quobly x ST: The future of quantum computing, by Philippe MAGARSHACK 

 

QuoblyとSTは、協力の第1段階としてSTによる28nm FD-SOIプロセスをQuoblyの要求仕様に適合させ、10万物理量子ビットを超えるスケーラビリティ(拡張性)を証明する100量子ビットの量子マシンを目指します。STは、同社の垂直統合型半導体メーカー・モデルを活用し、FD-SOIを使用した協調設計、試作、実用化、そして300mmウェハ工場での量産を実現するための能力をQuoblyに提供します。FD-SOI技術は、車載 / 産業 / コンスーマ・アプリケーションにおいて、STが長年にわたり開発および商業化してきたものです。

 

Quoblyの最高経営責任者(CEO)であるMaud Vinetは、この協力への意気込みについて、次のようにコメントしています。「この協力は、量子コンピューティングの業界において先例のないものです。STと緊密に協力することにより、私たちの量子プロセッサ技術の実用化を数年早めることができます。STの半導体製造の専門性を活かすことにより、完全にフォールト・トレラントな量子コンピュータの開発を速められることを嬉しく思います。当社は、2031年までに100万量子ビットの壁を突破し、製薬、金融、材料科学、気候や流体力学のシミュレーションを含む複雑なシステム・モデリングなど、幅広い応用を目標にしています。」

STのマイクロコントローラ・デジタルICRF製品グループ社長であるRemi El-Ouazzaneは、次のようにコメントしています。「量子コンピューティングは、AIや化学、セキュリティ、サプライ・チェーンといったアプリケーションをはじめとして、世界を変革する技術です。今回の協業は、STのクロル工場を中心としたIDMとしての強みをベースに、プロセスの研究開発における専門性と回路設計のノウハウ、量産技術を組み合わせて構築されています。私たちは、Quoblyの量子技術に関する専門性と、STのFD-SOIに関する知識および製造技術を組み合わせることで、経済的に実現可能な大規模量子コンピューティング・ソリューションの開発を迅速化できると信じています。」

 

Yole Groupのフォトニクス & センシング担当チーフ・アナリストであるEric Mounier博士は、次のようにコメントしています。「今後、量子コンピュータを成功させるためには、SWaP-C(サイズ、重量、消費電力、およびコスト)の課題に取り組む必要があります。この点においても、CMOSのウェハ・スケール製造を活用することで、半導体量子ビットがスケーラビリティ(拡張性)の面で大きな優位性を持ちます。量子技術は長期的な開発が必要ですが、今はその投資に最適なタイミングであると考えます。この点で、STマイクロエレクトロニクスとQuoblyの今回の協力合意は、コスト効率が高く、より拡張性の高い量子コンピューティング・プロセッサに向けた大きな一歩となる可能性があります。」(1)

(1)出典:Quantum Technologies 2024 report、Yole Intelligence

 

Quoblyについて
Quoblyは、半導体量子ビットをベースにフォールト・トレラントな量子コンピュータを開発するパイオニアです。Quoblyは、画期的な方法で科学技術的な課題と工業製品化の両方に取り組み、実用的な大規模量子コンピュータに不可欠な数百万量子ビットの大量生産への道を開きます。グルノーブルを拠点とする同社は、国際的な技術研究機関(RTO)であるCEA LetiとCNRSの15年にわたる共同研究の結果、設立されたスタートアップ企業です。2022年に設立されたQuoblyには、半導体業界の専門家チームと量子技術の著名な研究者が集まっています。2023年、Quoblyは、約1900万ユーロのシード資金を調達し、量子分野における欧州のスタートアップ企業のシード資金調達として新記録を達成したことで大きく取り上げられました。詳細については、ウェブサイト をご覧ください。

 

STマイクロエレクトロニクスについて
STは、50,000名以上の従業員を擁し、包括的なサプライ・チェーンと最先端の製造設備を有する世界的な総合半導体メーカーです。約20万社を超えるお客様や数千社のパートナー企業と協力しながら、お客様のビジネス創出や持続可能な社会をサポートする半導体ソリューションの開発ならびにエコシステムの構築に取り組んでいます。STのテクノロジーは、スマート・モビリティ、電力エネルギー管理の効率化、クラウド接続型自律デバイスの普及を可能にします。STは、2027年までのカーボン・ニュートラル(スコープ1、2、および3の一部)の実現を目標にしています。さらに詳しい情報はSTのウェブサイト(http://www.st.com)をご覧ください。

言語バージョン

ダウンロード

related-content

報道関係者お問い合わせ先

Quobly
Andrea Busch
Tel : +33 6 62 76 05 22
andrea.busch@quobly.io

IR関係者お問い合わせ先

Jérôme Ramel
EVP Corporate Development & Integrated External Communication
Tel: +41 22 929 59 20
jerome.ramel@st.com

Change language ダウンロード related-content