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STマイクロエレクトロニクスと吉利汽車、SiCの長期供給契約および共同研究ラボの設立により、NEVへの転換とイノベーションを促進

  • STの第3世代SiC MOSFETが吉利汽車製バッテリ電気自動車(BEV)用パワー・トレインの高効率化に貢献
  • よりスマートでコネクテッドな電気自動車の開発をサポートする「イノベーション・ジョイント・ラボ」を設立
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多種多様な電子機器に半導体を提供する世界的半導体メーカーのSTマイクロエレクトロニクス(NYSE:STM、以下ST)と、自動車および新エネルギー車(NEV)の世界的メーカーである吉利汽車(HKEX:HK0175)は、SiC(炭化ケイ素)製品に関する既存の協力関係を加速させるため、SiCの長期供給契約を締結したことを発表しました。STは、この複数年契約に基づき、吉利汽車の複数ブランドに対し、ミドルレンジからハイエンドのバッテリ電気自動車(BEV)向けにSiCパワー半導体を供給します。これにより、性能向上や充電の高速化、航続距離の延長を実現し、吉利汽車によるNEVへの転換戦略に貢献します。また、さまざまな車載アプリケーションに関する長年の協力関係に基づき、吉利汽車とSTは共同研究ラボを設立しました。このラボは、車載インフォテインメントやスマート・コックピット・システムといった自動車のE/E(電子/電気)アーキテクチャ、高度運転支援システム(ADAS)、NEVに関連する革新的なソリューションに関する情報交換および探究を目的としています。

 

吉利汽車は、STの第3世代SiC MOSFETをトラクション・インバータに採用しています。トラクション・インバータは、電動パワートレインの主要コンポーネントで、SiC MOSFETによって効率を最大化することができます。先進的なインバータ設計とSiCのような高効率パワー半導体の組み合わせは、EVの性能向上の鍵となります。

 

吉利汽車中央研究所(Geely Automotive Central Research Institute)の電子・電気センター長であるLi Chuanhaiは、次のようにコメントしています。「私たちは、STと互いの能力を強化し、両社の優位性とリソースを最大限に活用できるウィン・ウィンの協力関係を築けたことを非常に喜ばしく思います。イノベーション・ジョイント・ラボの設立を通じて、吉利汽車とSTは協力関係を深め、相互利益を得ることができます。そして、吉利汽車における革新的な技術の開発および実装を加速できると信じています。」

 

吉利汽車中央研究所の電子・電気センター ディレクターであるFu Zhaohuiは、次のようにコメントしています。「私たちは、車載用半導体の世界的リーダーであるSTと密接に協力し、革新的な共同研究ラボを設立できたことを嬉しく思います。スマート・ドライビングなどの分野において長期的に協力関係を深め、顧客のニーズに両社共同でフォーカスし、新たな製品・ソリューションの普及を加速させるとともに、効率的な協力体制を構築していきます。この協力関係は、スマート・カーや電気自動車、コネクテッド・カーといった開発トレンドに基づき、より未来志向の技術研究を進める両社に利益をもたらすと信じています。STがリードする車載ビジネスのソリューションを活用することで、製品性能やシステム統合、および総合的な市場競争力に関して、吉利汽車が優位性を得られることをとても嬉しく思います。」

 

STの中国地区セールス & マーケティング担当エグゼクティブ・バイスプレジデントであるHenry Caoは、次のようにコメントしています。「中国において自動車のイノベーションで著しい成果を上げている吉利汽車は、自動車の電動化とデジタル化で急速な進歩を達成すると同時に、グローバル市場での存在感を高めています。今回のSiCの長期供給契約と共同研究ラボの設立は、両社の長年にわたる協力関係をさらに前進させる大きな一歩となります。中国は、世界最大のNEV市場であり、世界をリードするイノベータでもあります。STは、車載機器のバリュー・チェーン全体にわたる当社のローカル・コンピテンス・センターおよび顧客との共同研究ラボにより、中国における自動車のイノベーションと転換をより的確にサポートすることができます。」

 

世界的な自動車メーカーであり、中国のトップ・ブランドでもある吉利汽車は、2023年に合計168万台の自動車を販売しました。このうち、NEVの販売台数は48万台に達し、同社の年間販売台数の28%を占めています。このNEVの販売台数は前年比で48%の増加を示しており、吉利汽車がNEVへの移行に成功し、業界への影響力を高めていることを表しています。

 

最先端のSiC製造プロセスと完全垂直統合型のサプライチェーンを有するSTは、トラクション・インバータやOBC(オンボード・チャージャ)、DC-DCコンバータ、EV充電ステーション、電動コンプレッサなど、幅広いEVアプリケーションにSiC製品を提供し、NEVの性能および効率向上、航続距離の延長に大きく貢献しています。2023年6月、STと中国における化合物半導体市場のリーダーである三安光電は、重慶(中国)に200mm SiCウェハを使ったSiC製品を製造する合弁企業を設立することを発表しました。これにより、中国顧客のニーズへの対応を強化し、中国の主要自動車メーカー、産業機器メーカー、およびSiCのソリューション・プロバイダとの協力の拡大を通じて、中国における電動化を加速させます。

 

浙江吉利控股集団(Geely Holding Group)について
浙江吉利控股集団は、1986年に設立されました。1997年に自動車産業に参入して以降、中核事業として自動車の開発と製造に注力しており、継続的な技術革新、人材開発、および中核事業の競争力強化に取り組むことで成長を続けると同時に、持続可能な開発に常に取り組んできました。浙江吉利控股集団は、2012年以来、12年連続でフォーチュン・グローバル500社に選出されており(2023年は225位)、5100億元以上の資産総額を有し、世界各地で14万人を超える従業員を擁しています。また、Brand Finance社の「Top 10 Most Valuable Auto Portfolio Brands 2022」に、中国自動車メーカーとして唯一選出されました。

 

浙江吉利控股集団は、スマートeモビリティ・テクノロジー企業かつエネルギー・サービス・プロバイダとして世界的な競争力と影響力を持つことを目標に、自動車、産業チェーンにおける上流および下流の技術、高度なトラベル・サービス、環境に配慮した輸送技術、デジタル技術などに携わっています。また、自動車産業の電動化とスマート化を中心に、新エネルギー、シェア・モビリティ、自動車ネットワーク、自動運転、車載IC、低軌道衛星、レーザー通信などの最先端技術の開発も行っており、科学技術に関する競争優位性の確立および科学技術のエコシステムの強化にも取り組んでいます。詳細については、ウェブサイト(www.geely.com)をご覧ください。

 

STマイクロエレクトロニクスについて
STは、50,000名以上の従業員を擁し、包括的なサプライ・チェーンと最先端の製造設備を有する世界的な総合半導体メーカーです。約20万社を超えるお客様や数千社のパートナー企業と協力しながら、お客様のビジネス創出や持続可能な社会をサポートする半導体ソリューションの開発ならびにエコシステムの構築に取り組んでいます。STのテクノロジーは、スマート・モビリティ、電力エネルギー管理の効率化、クラウド接続型自律デバイスの普及を可能にします。STは、2027年までのカーボン・ニュートラル(スコープ1、2、および3の一部)の実現を目標にしています。さらに詳しい情報はSTのウェブサイト(http://www.st.com)をご覧ください。

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