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STマイクロエレクトロニクス、Industry 4.0向けの第2世代エッジAI対応マイクロプロセッサを発表

SESIPレベル3認証、産業アプリケーション用インタフェース、エッジAI専用アクセラレータを備えた64bitマイクロプロセッサ「STM32MP2シリーズ」

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多種多様な電子機器に半導体を提供する世界的半導体メーカーのSTマイクロエレクトロニクス(NYSE:STM、以下ST)は、第2世代のSTM32マイクロプロセッサ(MPU)STM32MP2シリーズ」を発表しました。同製品は、既存の開発エコシステムをベースとした新たなアーキテクチャを採用し、産業アプリケーションおよびIoT機器の性能およびセキュリティ向上に貢献します

STのエグゼクティブ・バイスプレジデント 兼 汎用マイクロコントローラ・サブグループ ジェネラル・マネージャであるRicardo De Sa Earpは、次のようにコメントしています。「新しいSTM32MP2シリーズは、アプリケーション・プロセッサへのさらなる投資により、64bitコア、エッジAIアクセラレータ、先進的なマルチメディア機能、グラフィックス処理機能、およびデジタル通信機能を集積しています。また、先進的なセキュリティ機能をハードウェアに内蔵しているため、Industry 4.0、IoT、リッチ・ユーザ・インタフェースなど、新たなセキュア・アプリケーションに最適です。」

STM32MP2シリーズ初の製品ラインである「STM32MP25」は、1.5GHzで効率的に動作する64bit Arm® Cortex®-A35コア(シングル / デュアルコア)および、リアルタイム処理用のCortex-M33コア(最大動作周波数400MHz)を搭載しています。専用のニューラル・プロセッシング・ユニット(NPU)により、最大1.35 TOPS(毎秒1兆3500億回)の演算処理が可能なため、先進的なマシン・ビジョンや予知保全などのアプリケーションにおいて高速のエッジAI処理を実現します。さらにSTM32MP25は、32bit DDR4およびLPDDR4メモリに対応しており、コスト最適化された設計を長期的にサポートします。

また、ギガビットのTSN(Time-Sensitive Networking )に対応し、2ポートのギガビット・イーサネットTSNスイッチ、PCIe、USB 3.0、およびCAN-FDペリフェラルを搭載しています。これにより、リアルタイム性能が求められる産業機器やデータ集信システム、ゲートウェイ、通信機器などに強力なコネクティビティを提供します。これらの処理性能と通信性能を組み合わせることで、セキュリティ・アプリケーションや産業用オートメーションにおいて検出機能や特徴認識機能の性能向上に貢献します。例えば、5Mピクセルのセンサから30fpsで動画を取得してエッジAIアクセラレータで解析し、HWエンコーダによってエンコードされた動画を検出メタデータとともにギガビット・イーサネットTSNで送信できます。また、これらはすべて、リアルタイム・ストリーミング・モードで実行可能です。

STM32MP25は、1080p解像度の3Dグラフィックス処理ユニット(GPU)を搭載しているため、リッチ・ユーザ・インタフェースを実現します。また、Androidアプリケーション用のリアルタイム・グラフィックスAPIであるVulkanもサポートしています。1080pのエンコーダ / デコーダやLVDS、4レーンのMIPI DSI、MIPI CSI-2カメラ・インタフェースを含む複数のディスプレイ接続機能により、ディスプレイやデジタル・カメラ(Raw-Bayerフォーマットのイメージ・センサなど)と簡単に接続できます。

さらに、Arm® TrustZone®アーキテクチャやリソース分離フレームワーク(RIF)などの最先端のセキュリティ機能により、SESIPレベル3認証に対応しています。また、セキュア・キー・ストレージ、セキュア・ブート、ワンタイム・プログラマブル(OTP)メモリに記録された個体識別ID、ハードウェア暗号化エンジン、On-The-FlyによるDDR暗号化 / 復号化といった機能も搭載しています。

STM32MP25は、-40°C~+125°Cの広い温度範囲に対応し、産業環境における温度管理の簡略化、信頼性向上に貢献します。また、STM32MP2シリーズの製品は、その他の産業機器向けSTM32マイクロプロセッサと同様に、STの10年間の長期製品供給保証プログラムの対象製品です。

パッケージ・オプションとして、0.8mmピッチのチップ・スケール・パッケージ(TFBGA)も提供されているため、高コストのビルドアップが不要な4層基板を使用でき、基板設計の簡略化とコスト削減が可能です。

STM32MP2シリーズを使用する開発には、広範なSTM32MPU開発エコシステムを活用することができます。この開発エコシステムには、広く利用されているOpenSTLinuxディストリビューションが含まれており、包括的なAIフレームワーク「X-LINUX-AI)やSTM32Cube開発ツールなどが提供されています。STM32Cubeファームウェアを使用して、Cortex-M33上でベアメタルやRTOSを動作させることができます。

STM32MP25は、現在評価ボードとともに主要顧客向けにサンプル提供中で、2024年前半に量産が開始される予定です。同製品は、深セン(中国)で開催されたSTM32 Summit(5月12日~13日)に出展されました。

詳細については、ウェブサイト をご覧ください。

STM32は、STMicroelectronics International NVもしくはEUおよび / またはその他の地域における関連会社の登録商標および / または未登録商標です。STM32は米国特許商標庁に登録されています。

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