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STマイクロエレクトロニクス、IoT機器と産業機器向けの機械学習ソフトウェア開発を簡略化するNanoEdge™ AI Studioの最新アップデートを発表

  • 機器の異常や将来の動作をより正確に予測する新しいアルゴリズム
  • STの開発ボードを使用して産業用センサ・データの取得・管理を簡略化する新機能
  • 強化されたユーザ・インタフェースにより、データ・サイエンスのスキルを持たない組込み開発者でも機械学習を簡単に実装可能

多種多様な電子機器に半導体を提供する世界的半導体メーカーのSTマイクロエレクトロニクス(NYSE:STM、以下ST)は、機械学習アプリケーション開発用ソフトウェア・ツール「NanoEdge AI™ Studio」の最新バージョンを発表しました。NanoEdge AI™ Studioは、STが2021年7月に買収を完了したCartesiam社の機械学習アプリケーション開発用ソフトウェア・ツールで、今回初のメジャー・アップデート(Version 3)が行われました。

NanoEdge AI Studio Version 3は、AI機能をクラウドからエッジに移行することで、産業プロセスの根本的な改善や保守コストの最適化に貢献します。また、産業機器によるローカルでのセンシングやデータ処理、遅延および情報セキュリティの改善に貢献する革新的な機能を実装することができます。IoT機器、生活家電、ファクトリ・オートメーションなどのアプリケーションに最適です。

NanoEdge AI Studioでは、任意のSTM32マイクロコントローラ(マイコン)上で、機械学習や異常状態の学習・検出・分類のライブラリを簡単に作成することができます。最新バージョンには、回帰や外れ値などのライブラリ作成機能も含まれています。ユーザは、データ・サイエンスの専門知識が無くても、このような最先端の機械学習機能を短期間かつ低コストで、簡単に機器に組み込むことができます。

STは、NanoEdge AI Studioに対し、すべてのSTM32開発ボードのネイティブ・サポートを追加すると共に、インダストリアルIoT用ワイヤレス・センサ・ノード開発キット「STWIN」向けに高速データ取得 / 管理機能を搭載しました。これにより、産業用センサ向けのコード作成が不要になります。また、NanoEdge AI Studioでは、データをクラウドに転送して処理するのではなく、ローカル・データ・ストレージを使用して処理することで、セキュリティを強化しています。

ユーザのコメント
国際的な技術コンサルティング / エンジニアリング企業であるAlten Group社のイノベーション部門サイエンティフィック・ディレクターであるSteve Peguet氏は、次のようにコメントしています。「当社では、航空宇宙産業の主要顧客の1社にNanoEdge AI Studioを採用する機会がありました。高価な部品を製造する際の機械穿孔では、ドリルビットの摩耗や、ごくわずかな異常が重大な影響を及ぼす可能性があるため、NanoEdge AI Studioを使用して、穿孔装置に機械学習アルゴリズムを統合しました。このソリューションを製造ラインでテストした結果、きわめて効果的であったため、実用化し、穿孔装置の予知保全という革新的なソリューションをお客様の工場に初めて展開しました。」

鉄道業界などに向けたインダストリアルIoT(IIoT)ソリューション開発を専門とするStimio社の最高経営責任者(CEO) 兼 創業者であるDavid Dorval氏は、次のようにコメントしています。「当社は、鉄道業界における主要顧客から、稼働時間の延長やコスト最適化を実現すると共に、コスト増加につながるダウンタイムを回避するために、低消費電力かつ無線ベースの自立型予知保全ソリューションに対するご要望をいただいています。低消費電力エッジAIの活用は、当社の戦略の中核を成しています。いくつかのエッジAIソフトウェア・ソリューションに対してベンチマーク・テストを行った結果、STのNano Edge AI Studioを採用し、当社のOxygen Edge製品を強力な低消費電力AIアルゴリズムで強化しました。」

Wearable Technologies Inc.社の社長 兼 CEOであるDeepak Arora氏は、次のようにコメントしています。「当社は、大切な人を守り、健康で充実した生活の実現を目標としています。NanoEdge AI Studioは、次世代パーソナル・セーフティ・デバイス用の機械学習における開発期間を短縮します。デバイス上でエッジAIを実行することで、精度を高め、偽陽性を減らし、情報に基づいた意思決定を迅速に行えるようになります。」

NanoEdge AI Studio Version 3の特徴

  • ユーザ・インタフェースの全面的な再設計により、専門知識がなくても最先端の機械学習ライブラリをさらに簡単に開発可能
  • STWIN向けに搭載された新しい高速データ取得 / 管理機能により、コード作成無しですべての産業用センサを簡単に管理可能
  • 異常検知へのサポートを強化し、摩耗や破損に対する予知保全や、老朽化への対応に貢献
  • わずかなデータセットを用いて、STM32マイコン上で正常性を直接学習可能
  • 未知の異常パターンに対し、新しい回帰アルゴリズムを使用したトレーニングが可能
  • エネルギー管理や機器の残寿命予測のために、データを推定して将来のデータ・パターンを予測する回帰アルゴリズムを追加
  • すべてのSTM32開発ボードをネイティブ・サポート(設定不要)

詳細については、ウェブサイトをご覧ください。または、edge.ai@st.comにお問い合わせください。

また、ブログ記事もご覧いただけます。

STM32は、STMicroelectronics International NVもしくはEUおよび / またはその他の地域における関連会社の登録商標および / または未登録商標です。STM32は米国特許商標庁に登録されています。

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