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STマイクロエレクトロニクス、組込みシステムの量子耐性を強化するポスト量子暗号ソリューションを発表

  • 汎用マイコン、セキュア・マイコン、車載用マイコンに集積された新しいポスト量子暗号化アルゴリズム
  • Embedded World(2025年3月11~13日、ニュルンベルク)の展示とカンファレンスにおいてSTのポスト量子暗号への取り組みを紹介
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STマイクロエレクトロニクス(NYSE:STM、以下ST)は、次世代の組込みシステムを量子コンピュータの攻撃から保護する汎用 / セキュア・マイクロコントローラ(マイコン)向けのハードウェア暗号化アクセラレータおよび関連ソフトウェア・ライブラリを発表しました。

 

量子コンピュータが研究試験において従来のコンピュータを上回る性能を示し始めるにつれ、産業界は量子コンピュータの使用が主流となる可能性のある将来に備え始めています。量子コンピュータでは解決が難しい数学的問題に基づく新しい技術を活用し、ポスト量子暗号(PQC)を標準化するための新しい政府仕様が登場しています。これまでに公開されたPQC規格には、受賞歴のあるKeccakアルゴリズムが使用されています。この高い耐性を備えたハッシュ・アルゴリズムはSTのエキスパートが開発したものです。

 

製品開発時に最新のベスト・プラクティスに従って保護対策を組込み、最先端技術の進化に合わせて耐性を強化し続けられるように、これらの規格に準拠したソリューションが必要とされています。STの新しいソリューションは、STM32を使用する製品開発者はX-CUBE-PQCソフトウェア・ライブラリで利用することができ、SHA-3アクセラレータを搭載した車載用マイコンStellarにも利用することができます。また、セキュア・マイコン向けにソフトウェア・ライブラリとハードウェアIPも提供しています。セキュア・マイコンは、Common CriteriaとFIPS 140-3を対象とし、ML-KEM、ML-DSA、XMSS/LMS(1) PQCアルゴリズムをサポートします。

 

STのセキュリティ・プラットフォーム担当ディレクターであるJacques Fournierは次のようにコメントしています。「量子コンピュータは、金融、科学研究、地球観測など、多数の分野に利益をもたらすと期待されています。その一方で、日常的に使用されている機器において、現在の暗号技術のいくつかは無効化される可能性があります。STは、耐量子機能を製品ポートフォリオ全体に組み込んで、すべての顧客向けに、必要なすべてのセキュリティレベルにおいて提供する初の企業です。」

 

今回発表されたポスト量子暗号アセットはすぐに使用可能で、ファームウェアの更新や、セキュア・ブート、認証メカニズムなど、製品の重要なセキュリティ機能に量子耐性を持たせることができます。

 

STのJacques Fournierは、ニュルンベルグで開催されるEmbedded Worldの出展者フォーラムにおいて2025年3月12日に講演を行います。来場者は最新の量子耐性アルゴリズムについてSTのセキュリティ・エキスパートと意見を交わし、同イベント開催中にSTブース(4A-148)で実施される関連デモをご覧いただけます。

 

STのPQCに関する取組みについては、こちらをご覧ください。

Embedded World 2025でのSTの出展の詳細については、こちらをご覧ください。

 

(1) ML-KEMCRYSTALS-KyberFIPS-203)、ML-DSACRYSTALS-DilithiumFIPS-204)、LMS/XMSSLeighton-Micali Signature/eXtended Merkle Signature Scheme):公式に標準化された非対称暗号化とデジタル署名のPQCアルゴリズム。アメリカ国立標準技術研究所(NIST)やInternet Engineering Task ForceIETF)などの機関が推奨しています。

 

STM32は、STMicroelectronics International NVもしくはEUおよび / またはその他の地域における関連会社の登録商標および / または未登録商標です。STM32は米国特許商標庁に登録されています。

 

STマイクロエレクトロニクスについて
STは、約50,000名の従業員を擁し、包括的なサプライ・チェーンと最先端の製造設備を有する世界的な総合半導体メーカーです。約20万社を超えるお客様や数千社のパートナー企業と協力しながら、お客様のビジネス創出や持続可能な社会をサポートする半導体ソリューションの開発ならびにエコシステムの構築に取り組んでいます。STのテクノロジーは、スマート・モビリティ、電力エネルギー管理の効率化、クラウド接続型自律デバイスの普及を可能にします。STは、すべての直接・間接排出(スコープ1および2)、ならびに製品輸送、従業員の出張・通勤による排出(スコープ3の注力分野)におけるカーボンニュートラル達成に向けた取り組みを進めており、2027年末までに再生可能エネルギーの使用率を100%にする計画です。さらに詳しい情報はSTのウェブサイト(http://www.st.com)をご覧ください。

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