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STマイクロエレクトロニクス、ポータブル・スキャナの画質向上と小型化に貢献する高集積超音波トランスミッタを発表

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STマイクロエレクトロニクス(NYSE STM、以下ST)は、産業用 / 医療用の高性能ポータブル・スキャナの画質と利便性を高める新機能を備えた64チャネルの超音波トランスミッタ「STHVUP64」を発表しました。

現在の超軽量スキャナは、スマートフォンとほぼ同じサイズでわずか数年前の高価な大型ハイエンド・システムと同等の画質を実現しています。スキャナの圧電トランスデューサを駆動するSTHVUP64は、さらなる柔軟性、デジタル・ビーム・ステアリング、および革新的な小型化により、スキャナのさらなる進化に貢献します。

STHVUP64は、64チャネルを備え、携帯型のワイヤレス・スキャナに最適な高集積のソリューションです。最大256のプローブ素子を直接駆動できるため、トランスミッタ / プローブ間で通常必要になる高価な高電圧スイッチが不要です。これにより、部品コストの削減や、端末の小型化に貢献します。

また、一般的な3レベル出力に加え、新たに5レベルの出力機能を搭載しているため、きわめて柔軟に画質を最適化することができます。最大±400mAの大電流を供給し、トランスデューサを高速で駆動することで複数の画像モードにも対応可能です。さらに、高い駆動強度によって5nsという短いパルス幅を実現し、トランスデューサ制御を強化することで、画像の解像度を最大化することができます。STHVUP64は、連続波(CW)およびパルス波(PW)の2つの動作モードを備え、空洞や液体の流れなど、さまざまな解析が可能です。

遅延回路を用いた従来のアナログ・ステアリングよりも高精度なデジタル・ビーム・ステアリングにより、優れた方向制御を実現します。デジタル・ビーム・ステアリングのロジック回路は、チップ上に集積されているため、ビーム・ステアリング専用FPGAといったコンパニオン・チップなしで使用可能です。そのため、基板面積を小型化して配線を簡略化できるとともに、FPGA設計の課題を回避することができます。

STHVUP64には、自己バイアス付きドライバ・アーキテクチャも新たに採用され、通常はチップ外部に配置される電源用デカップリング・コンデンサが不要になります。これにより、実装面積および部品コストの削減に貢献します。同等のICよりも小型パッケージで提供されるため、設計における柔軟性が向上し、次世代製品のさらなる小型化が可能です。

STHVUP64は、バッテリ電源システムにおいて重要な超低消費電力を備えるとともに、優れたユーザ体験を実現する機能も豊富に搭載しています。送信パターンの保存用にメモリを内蔵しており、最大200MHzのクロック信号による同期が可能であるため、ジッタを最小限に抑えて画質を向上させることができます。また、同製品に搭載された通信ポートは、複数のCMOS信号規格に対応しており、現在のきわめて高いシステム・クロック信号周波数に最適です。

内蔵保護機能には、ノイズ遮断、過熱保護、低電圧保護、逆電流保護などが含まれます。また、割込みの原因を直接読み取る診断レジスタを備えているため、動作不良発生時のデバッグの簡略化に貢献します。

STHVUP64は、アナログ機能向けバイポーラ、デジタル機能向けCMOS、パワー素子向けDMOSを1チップ上に形成した、STの実績あるBCD8s-SOI技術を採用しています。同製品は現在量産中で、196ボールのFC-GBA196パッケージ(10 x 10 x 1.4mm)で提供されます。単価は、1000個購入時に約144.00ドルです。

詳細については、ウェブサイトをご覧ください。

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