STマイクロエレクトロニクス、高電圧アプリケーション向けにブラシレスDCモータ制御用の新しいモータ・ドライバを発表
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STマイクロエレクトロニクス(NYSE:STM、以下ST)は、ブラシレスDC(BLDC)モータ制御用のシステム・イン・パッケージ型モータ・ドライバであるSTSPIN32F0ファミリに、新たに4製品を追加したことを発表しました。商用電源に接続する生活家電および産業用機器(電源コードを使用する電動工具、ドライバ、ポンプ、ファン、コンプレッサなど)の設計簡略化に貢献します。
新たに追加された250V耐圧のSTSPIN32F0251 / STSPIN32F0252、および600V耐圧のSTSPIN32F0601 / STSPIN32F0602は、3相ゲート・ドライバとArm® Cortex®-M0搭載マイクロコントローラ(マイコン)のSTM32F0を内蔵し、高電圧BLDCモータ駆動システムの設計を簡略化します。1シャントおよび3シャントのベクトル制御や、従来型のセンサ付き1シャント、およびセンサレス6ステップ制御など、広く使われているアルゴリズムやアプリケーション・サンプルが用意されています。
4製品すべてにピン配置互換性があり、110Vおよび250Vの交流電源で動作する製品において、ハードウェアおよびファームウェアの再利用が可能です。また、スタンバイ・モードにより、待機時消費電力を最小限に抑えることができます。
ゲート・ドライバには、すべてにブートストラップ・ダイオードと保護回路(貫通電流保護やデッドタイム機能など)が内蔵されています。また、ローサイド / ハイサイド・スイッチ双方に対する減電圧ロックアウト(UVLO)機能により、パワー・スイッチが低効率もしくは危険な状態で動作することを防止します。過負荷および過電流保護として、特許取得済みのスマート・シャットダウン(smartSD)機能も搭載しています。
これらの新製品には、STM32F0マイコン(動作周波数48MHz)が内蔵されているため、STM32ファミリの充実した開発エコシステムを活用することができます。そのほか、コードおよびデータ保存用のSRAM(4KB)とFlashメモリ(32KB)や、12bit A/Dコンバータ(最大10チャネル)、汎用タイマ(6個)、汎用I/Oピン(21個)、およびI2C / UART / SPIポートなどを含む、アナログ / デジタル・ペリフェラルを搭載しています。また、内蔵のブートローダにより、ファームウェアを現場で更新できるため、柔軟な製品ライフサイクルの管理が可能です。
また、モータ制御ソフトウェア開発キット「X-CUBE-MCSDK」のバージョン5.4.1以降と完全な互換性をもつ、4種類のインバータ評価ボード(600V耐圧のEVSPIN32F0601S1 / EVSPIN32F0601S3 / EVSPIN32F0602S1、および250V耐圧のEVSPIN32F0251S1)が用意されており、1シャントおよび3シャント制御によるドライバの開発に貢献します。電源回路を搭載しているほか、MOSFET出力段とデュアル・フットプリントの柔軟性により、DPAKまたはPowerFlatパッケージで提供されるMOSFETもしくはIGBTを搭載した製品との置き換えが可能です。そのほか、取り外し可能なSTLINKデバッガにより、標準のSTM32ツールを使用して、設定ならびにファームウェアのデバッグが可能です。さらに、シングル・ワイヤ・デバッグ(SWD)端子とUART端子も備えています。
STSPIN32F0251、STSPIN32F0252、STSPIN32F0601、およびSTSPIN32F0602は現在入手可能で、TQFPパッケージ(10 x 10mm)で提供されます。単価は、1000個購入時に約1.84ドルから約2.09ドルです。
詳細については、ウェブサイトをご覧ください。
STM32は、STMicroelectronics International NVもしくはEUおよび / またはその他の地域における関連会社の登録商標および / または未登録商標です。STM32は米国特許商標庁に登録されています。